お久しぶりです。
数ヶ月ぶりの更新となりますが、単にネタが無かっただけだったりします。
さて、今回は今年からフリーランスとして独立する(もしくは予定の)方向けのお話です。
フリーランス1年生のあなたに
脱サラ!独立!企業!
聞くだけで胸がドキドキ、気持ちがワクワク。
そんな気分になったあなた、是非フリーランスとして頑張っていきましょう。
逆に不安を覚える人も多いと思います。
確かに独立してやっていけるか?不安でいっぱいになりますよね。
私の場合、期待よりも不安で相当焦った時期もあります。
でも大丈夫、しっかり準備をしておけば、いつでもフリーランスとして独立出来ます。
逆に言えば、準備無くしてバラ色のフリーランス生活はあり得ない、てことになります。
月数十時間のサービス残業にウンザリなブラック企業勤務の方も、ここは少しだけ我慢して、しっかり準備を整えましょう。
0.生活資金を確保しておく
フリーランスとしての独立を決意すると、嫌でも気持ちが高ぶってしまうものです。
でも案外忘れがちなのがこれ。当面の生活資金の確保。
「え?すぐ収入発生するんじゃないの?」、と思うかもしれませんが、それはまずありません。
これ、結構な落とし穴なんですよ。
0-1.フリーランスは成功報酬が一般
フリーランスの主な仕事の流れは(大幅に簡略化してますが)、
- 仕事をこなす
- 納品する
- 代金を受け取る
の3ステップになります。
まず依頼主(クライアント)より仕事の相談があり、受託したり契約書を交わすことで仕事へと移ります。
簡単に言えば、仕事を請ける=収入、ってことですね。
そして仕事(案件)をこなして納品をし、クライアントが納得した所で報酬を受け取る権利を得ます。
受託→納品→収入と覚えておけば大丈夫だと思います。
この流れを見て、ちょっと気になることがありませんか?
そう、仕事をしなければ報酬を得られない=収入が無い、ことになります。
会社員は毎月一定のお給料を貰えますよね。
いわゆる月給制で、最低限基本給は収入が保証されているわけです。
しかし、フリーランスは基本給という考え方はほぼありません。
契約するクライアントによっては基本給のような体裁を取っている場合はあると言っても、通常は納品した案件の数だけ代金が貰えます。
フリーランス=成功報酬が基本であり、仕事をこなせばこなすほど年収も増える仕組みです。
0-2.支払いのタイミングに注意
報酬を受け取れるタイミングも注意しないとダメです。
フリーランスは成功報酬とは言え、翌日お金が振り込まれたりすることは滅多にありません。
個人から仕事を請け負う場合は、納品後○日以内、あるいは○日締め○日払いなど、個々のケースにより報酬受け取りのタイミングが異なります。
一方企業(法人)から仕事を請け負った場合、それぞれが締め日を設けているのが一般的でしょう。
会社員だと末締め翌25日払いとか、給料の支払日が決まっていますよね。
それと同じで、報酬(代金)の振り込み日が決められているんです。
しかし注意したいことが…。
基本的に受託した案件は、”納品して初めて報酬を受け取れる権利を得る”点です。
例えばA社から1月に5万の案件を2つ、3万の案件を1つ受託したとしましょう。
支払いタイミングは末締め翌10日払いとします。
合計で13万円の報酬ですが、2月に満額を受け取れるとは限りません。
仮に全ての案件を1月中に納品した場合、2月に振り込まれる金額は13万円です。
しかし、5万と3万の案件の計2つ、合計8万円の案件しか納品できなかった場合、受け取れる金額は8万円となります。
フリーランスの場合、一部を除き報酬は後払いになっていて、かつ成功報酬型です。
残りの5万円1件を2月に納品した場合、実際の代金支払いは3月10日までずれ込みます。
(クライアントが末締めの場合)
1月21日に受託、28日納品→2月に振り込み
1月21日に受託、2月4日に納品→2月納品分として3月に振り込み
こう言った感じで、納品扱いとなる時期次第で振り込みのタイミングもずれます。
合計の収入は変わりませんが、生活費に影響するので注意しましょう。
末締め翌々月払いっていうクライアントもあるのでご用心。
1月に納品したら3月振り込み、2月は収入なしとなります。
0-3.仕事が常に一定とは限らない
会社員なら毎月一定の収入(給料)があります。
売り上げが赤字で仕事が暇だったとしても、給料は必ず受け取れますよね。
でも、フリーランスはそうもいきません。
仕事がない=収入がないと同義のため、仕事がゼロなら収入もゼロと解釈しておきましょう。
実はフリーランスも一種の閑散期のようなものはあります。
どの様な仕事を請け負うかにもよりますが、死ぬほど忙しい月もあれば、暇で毎日読書が楽しめるような月も。
仕事は自分から獲得するもの、と覚えておきましょう。
本当に仕事がない時は競争で勝ち残る位の気合いが必要かもしれません。
0-4.生活費はマジで確保しましょう
まとめると、
- 毎月安定した収入は保証されない
- 無収入の月が発生するおそれあり
- 報酬受け取りのタイミングは一定ではない
となります。
フリーランスとして独立するなら、最低でも3~4ヶ月、できれば6ヶ月程度の生活資金は確保が必須になるでしょう。
退職前から準備しておけば不測の事態に対応できますね。
コッソリ活動を始める方法もありますが、会社にバレた時の保証はできないため自己責任で。
1.会社の未練を断ち切る
独立するなら会社への未練はスパッと断ち切りましょう。
何でか?モチベーションに深く関わるからです。
フリーランスにとって最大の敵は自分自身であり、モチベーションの維持が生活にも影響を及ぼします。
「残業辛いし仕事面倒だけど給料貰えるしなー」とか、「ボーナスあるしなー」とか、最初の内はほぼ考えてしまうと思います。
独立した瞬間無収入と等しいですから、会社員のメリットをしみじみ感じてしまうかもしれません。
でも…!そんな考えを何ヶ月も続けていると、独立を決意した意味が無くなってしまいます。
何のためにフリーランスになったんでしょう?甘い生活を夢見るためでしょうか?
フリーランスは会社員より辛いです。それこそ福利厚生無いし手当も基本給も。稼げなくたって自己責任の世界ですから。
その反面、会社員時代の年収をたかが数ヶ月で稼いでしまうこともあるのがフリーランスです。
その明暗を分けるのが己のモチベーションですからね。
独立を決めたときの高揚感を常に、クライアントに信頼されるフリーランスを目指しましょう。
1-1.退職に向けた準備
で、忘れてはいけないのが退職準備と引き継ぎ。
会社との未練を断ち切るなら、後腐れ無く立ち去れるように準備が必要ですね。
退職すると決めた瞬間、仕事がおざなりになってしまう人もいますが、そんなことにならないようにしましょう。
仕事は仕事。会社員でもフリーランスでも基本は同じです。
ちなみに保険は国保へ、厚生年金から国民年金に切り替えが必要になります。
ちゃんと手続き出来るように準備しておいて下さいね。
2.家族の理解を得る
フリーランスは働く時間も休日も自分で決めます。
良い言い方をすれば時間に縛られない、となりますが、それは周囲の理解があってこそ。
家族がいる方は、絶対に家族の理解を得ることを忘れずに。
自宅で仕事する場合にせよレンタルオフィスを借りる場合にせよ、勝手に独立する!なんて言ったら奥さん(旦那)や子供もポカーンとするでしょう。
理解を得るまで一番時間をかけたいところです。
当然生活に影響しますから、理解を得られないままフリーランスになるなんてことは絶対止めましょう。
家庭崩壊することだって、無いとは言い切れませんよ…。
3.独立の準備を行う
さて、生活資金を確保して家族の理解を得られる段階まで来たら独立準備を始めましょう。
無事退職も済ませたら準備もすぐ可能ですが、退職前から出来ることもやっておくと後が楽です。
独立準備がもっとも大変なのですが、やるべきことは…。
- マイナンバーの用意
- 保険と年金の切り替え
- 開業届の提出
- PC準備や環境の整備
…あれ?こんだけ?
うん、簡単に分けるとこれだけです。
あくまで最低限必要な準備なので、実際は人によってもう少し増えます。
3-1.マイナンバーを用意する
2016年1月1日よりマイナンバー制度が始まりました。
制度必要無くね?とか、住基台帳どうした?とかは割愛。
フリーランスに関係あるのは、保険と年金、支払い調書、確定申告の3つです。
保険や年金を切り替える際にマイナンバーが必要な他、クライアントが発行する支払い調書(会社員の源泉徴収票)にも記載が必要とされています。
また、会社員時代の年末調整はなくなり、自分で確定申告をしなくてはいけません。
“2016年”分の確定申告(=2017年2月~3月に提出するもの)から記載が必要らしいので、忘れないよう注意しましょう。
…マイナンバー届いてますか?もし届いてない人はお住まいの役所に問い合わせるか、住民票の移転をしてない人は”住民票がある”役所に聞いてみましょう。
3-2.年金と保険を切り替える
フリーランスは自営業と同じです。
なので年金は国民年金に、健康保険は国民健康保険へ切り替えなくてはいけません。
それぞれ退職から15日以内(だったかな)に手続きしないといけないため、早めに済ませておきましょう。
ただし、手続きが遅れても罰則はありません。
国民健康保険の保険料は、前年度の所得(会社員時代の手取り)によって決まるため、初年度は少し高くなると思います。
国民年金の保険料は収入に関わらず一定です。
支払いが難しい場合は窓口で相談したり、減免申請してみるのもいいと思います。
申請が通らない場合もありますが、何もしないよりはマシです。
3-3.開業届けを出す
フリーランスとして独立したら、開業届を出しましょう。
開業届は、開業した日から30日以内と言われています。
でもね…それを過ぎたとしても違反にはならないし、処分や罰金、その他ペナルティは基本的にありません。
届け出は”義務”では無いため、開業届を出さずに活動している人も実際は多いんじゃないかと思います。
しかし、青色申告を利用する場合は話が別。
開業届と一緒に青色申告の届けも提出しましょう。
ちなみに届け出を提出する窓口は都道府県の税務署です。
直接持ち込んでもOKだし、遠い場合は郵送で送っても大丈夫。
私は郵送しました。行くの面倒ですし。
開業届の控えが欲しい場合、窓口提出なら担当者に伝え、郵送なら返信用封筒とコピー用紙1枚を入れておきましょう。
私はミスってしまったんですが、後日封筒などを郵送して控えを送ってもらいました。
3-4.環境を整える
フリーランスはは環境が大切。
仕事をするために必要な環境を整えましょう。
レンタルオフィスを借りるか、それとも自宅を拠点とするか?
これは悩み所ですが、固定費削減のため自宅が良いです。
賃貸住宅なら家賃の一部を経費として計上する手段が取れます。
レンタルオフィスは最低でも月1万は掛かりますしね。
さて、パソコンはありますか?ありますよね。
プリンタはありますか?請求書や見積書の印刷に使いますよ。
フォトショやイラレはありますか?デザイナーなら当然必須です。
プログラミング環境はありますか?プログラマ、SEなら当然…。
ライターとして独立する方、”執筆に専念できる”環境は整っていますか?
私が(一応)ライターと言うのもあるんですが、気が散る環境では作業効率が悪化します。
私の場合、通常の執筆はpomera DM100、納品とネタ収集用にタブレット2つ、エクセル・ワード用にPCの環境で仕事をしています。
最低でもPCにオフィス、記事や文章作成用にテキストエディタは導入しましょう。
私にとってはポメラとタブレットがあれば他不要って位なんですが、PCにアプリの導入は必須です。
オフィス環境は無料のもの(Open OfficeやPolaris Office)、エディタも無料で問題はないでしょう。
エディタは自分が使いやすいものが良いです
4.仕事探しの方法を決める
「フリーランスって仕事はどうやって探すん?」
そんな疑問が最初に浮かぶ人もいるのではないでしょうか。私も最初はそうでした。
フリーランスとして独立するなら、仕事を探す方法も多少決めておかないといけません。
「独立した!仕事無い!どうやって探すんや!」では、生活費が尽きた瞬間バッドエンドが待っています。
4-1.駆け出しならクラウドソーシング
常時数百~数千件もの案件が募集されているサービス。
それがクラウドソーシングです。
大手のクラウドワークスやランサーズを筆頭に、非常に多くのサービスが乱立しています。
コネもないスキルもない、まして独立して1日しか立ってない!、と言う状態でも仕事を探せるのが魅力。
自分の得意なジャンルの案件、挑戦したいジャンルの案件他、クラウドソーシングを使えば仕事探し”だけ”は簡単にできます。
デメリットは手数料の存在ですね。
2割位持って行かれるので、10万で受託しても手取りは8万程度になります。
スキルを磨いたり知名度を上げたり実績を積んだりと、色々活用できますから、毒r津下手のフリーランスなら最初に利用しても良いと思います。
…手数料は経費で落とせますが、手数料を差し引いた金額に対して課税されるため、実際の手取りは相当安くなります…注意。
例えば1万円の案件を受託して手数料が20%であれば、
1×0.8=8,000
8,000円の収入にしかならない計算です。
更に8,000円に対して所得税と住民税が課税されるため、税引き後の利益は6,400円程度ですね。
メリットとデメリットがきっぱり分かれている特性上、途中から別の方法に切り替えた方が良いと思います。
4-2.仲介サイトの活用・直接契約
クラウドソーシングと違い、クライアントとの仲介”のみ”を行うサービスの利用も検討しましょう。
こちらも色々はありますが、例えば@SOHOのようなサービスですね。
注意点としては、クライアントの信頼性までは保証されない点です。
クラウドソーシングは報酬の未払いリスクに備えた”保険”があるんですが、仲介サイトはあくまで仲介。保証は一切ありません。
でも調べたら分かることですし。
念のため注意する程度で問題はないと思います。
4-3.SNSやサイトを使う
SNSやブログ・自身の作ったサイトから仕事を請け負う方法もあります。
一応flappeからも仕事の相談は受けていて、時々問い合わせをいただいています。
しかし、いきなりこれから始めたり、一本に絞ることは少々無謀と言わざるを得ません。
軌道に乗るまでに何ヶ月掛かるか?そもそも仕事の相談があるのか?
この2点を忘れてしまうと無収入のまま人生終了です。
あくまでも”こうした手段がある”程度に留めておきましょう。
4-4.コネは最強のツール
コネ。いい響きですね(?)
独立前に会社の取引先を取り込み、顧客にしてしまう方法もあります。
会社によっては就業規則的にグレーどころか黒ですが、穴を付けば最強のクライアントととなります。
以前勤務していた会社をそのまま顧客にしてしまう場合もありますね。
同業種として他社より安値で仕事を請け負えるなら、心強いクライアントになってくれるでしょう。
でもコネは会社員時代の人脈と人望に左右されます。
一から出発したいならコネ自体忘れてしまいましょう。
5.1日のスケジュールと休日を決める
フリーランスはいつ働いてもいいし、いつ休んでもいい。
これが会社員との大きな違いであり、最大の武器とも言えるでしょう。
しかし、スケジュールを決めずに仕事をしても、納期に間に合わなかったり位アントン信頼を裏切ったり、生活リズムが乱れたりと良いことは何もありません。
まず1日のタイムスケジュールを作成しましょう。
起床時間と業務開始時間、休憩、終了時間などなど、会社員時代と同じようにスケジュール管理が求められます。
同様に休日も決めておきましょう。
クライアントの休みに合わせてもいいですね。
24時間365日働きづめでは、いつか体をこわしてしまいますよ。
フリーランスには体調管理も求められますから、状況次第では風邪を引くことも許されません。
納期の延長対応をしてくれるクライアントも多いですけど、あまりに体調を崩すようでは「コイツ駄目だ」と、信頼が揺るいでしまうおそれもあります。
働く時は働き、休むときは休む。
スケジュール管理がフリーランスに最も求められるスキルと言えるでしょう。
6.帳簿の種類を選ぶ
フリーランスとして独立したら、収入の管理も自己責任です。
いつ、どの相手からいくら収入を得たか?
最低限これを管理できなければフリーランス失格です。
いわゆる帳簿付けを自分でする必要があります。
簿記の知識が求められますが、帳簿は白色と青色の2種類あり、どちらを選ぶかによって記帳方法が180度変わります。
最も簡単な方法は白色申告。
そして控除額が大きいのは青色申告。
私見ですが、最初は白色で問題ないと思います。
なれたら青色に切り替えてしまえば良いです。
一方で、青色申告用のソフトが色々あるのも事実。
白色申告ばりに簡単に記帳できるソフトも(有料で)あるため、一概にこっち!と言えないのが実状です。
帳簿の知識がない方は、白色申告で始めてみるのが良いと思います。
青色申告の65万控除も魅力的ですが、税金が多少高くなっても、手間暇考えたら最初は白が楽じゃないかなと。
7.見直しをする
独立して数ヶ月経ったら、一度今までの業務を見直してみましょう。
改善できる所は無いでしょうか?収入は自分の予想通りでしょうか?生活は安定していますか?
フリーランスとして独立する以上、途中からやっぱ止めました、と、再度会社員勤めや別の業種への移行が難しいものです。
ずっと続けていくことを前提に、過去の業務に問題はなかったか、改善策は無いかなど、”フリーランスとしての仕事”を一度振り返ってみましょう。
改善点が見つかれば、少しずつ改善すれば良いだけです。
もし収入が落ち込んだ時期があれば、何が原因だったか考えてみましょう。
この様に定期的な見直しをすることがフリーランスには求められます。
気づいたらグダグダに終わってしまうこともありますし。
継続は力なり、失敗は成功の元、です。
フリーランスで独立するなら”今”ですか?
フリーランスの仕事は正直言うと”辛い”側面が強いでしょう。
安易に独立なんて考えたら絶対失敗するし、途中で嫌になって転職したくなることもあります。
そのままニートへクラスチェンジするリスクも無いとは言えません。
“そんなに甘くない”と言う現実がある一方で、”何にも縛られない”と言う魅力がフリーランスです。
例えば15日まで働いて16~30日間で業務を休む、2日おきに働く、週休6日など、極端ではあれど自由な働き方をできるのが一番の強みであり、メリットとなります。
軌道に乗るまでは厳しいでしょう。
独立するタイミングだって重要です。
独立するなら”今”か?と問われたら、もう少し待て、と私は答えます。
フリーランスでやっていくなら準備が大事。
半年でも1年でも1ヶ月でも、入念な準備と用意が出来てから独立を決めるのがベストなタイミングと考えます。
今すぐ独立するなんて無茶はよしましょう。
最低限でもいいから準備をして、問題が全て解決されてから上司に退職届を提出して下さいね。
コメント