薬や健康食品、サプリメントに化粧品。これらは全部薬事法の影響を受けます。在宅のライターさんの中には、健康食品の紹介記事書いてよ、とか、サプリメントの効果効能書いてよ、なんて言う依頼を受け、記事を作成した経験がある方もいると思います。
薬事法に引っかかるリスク
しかし、薬事法について完璧に理解している人は、いるようでいません。「私に任せてくれたら完璧やで!」、と胸を張って言えるライターさんも皆無ではないかと思います。私もサッパリ分かりませんし、個人対個人で薬事に引っかかる記事作成依頼は受けません。
記事作成代行業者は腐るほどありますが、薬事チェックを実施していない業者も少なくありません。当然その記事を仕上げるライターさんも、「この表現なら大丈夫だろう」と、曖昧な理解のまま納品するケースが多いです。特に格安で記事を発注する業者さんは、コストダウンのために薬事チェックまで実施しないんですね。
でも、万が一薬事法に触れる内容の記事だったら?知らずに納品しちゃったら…。結局どこに責任が行くか、というと、それを書いたライターさんです。依頼主→クライアント→ライターと、こちらの責任が問われるリスクがあります。
でも薬事法は表現の幅が非常に狭く、一見大丈夫に見えてNGな表現も多いです。例えば鉄分配合の”健康食品“で「貧血を予防できます」、とかね。下手するとこれだけでも薬事法に抵触します。
健康食品や化粧品、医薬品の記事を書かなきゃいけなくなったら、納品前に自分で薬事チェックしておきましょう。クライアントがチェックするとは限りませんからね。今回は無料で使えるツールを2つピックアップします。
ただし、いずれも字数制限があるため、面倒でも文章単位でチェックしましょう。
やくじるし(1日3回まで)
もっともお手軽なツールがこちら。やくじるしです。1回の文章は30字以下、かつ同一IPは1日3回までと制限されていますが、手軽な割には中々に高機能。気になる文章をコピペし、分類を選択、ボタン一発で薬事法に抵触する部分を色分け表示してくれます。
こんな風に。健康食品では「眼精疲労に効きます」、という一文がアウトと判断されました。
ブルーベリーが目に良いっていうのは都市伝説という話もありますね。なんでも毎日相当量を食べないとダメだとか。サプリメント程度のアントシアニン配合量じゃ意味ないみたいですよ。
この前ブルーベリーのサプリメント買ったんですが、結局飲まないまま今に至ります。
薬事法チェックツール(要登録)
こちらは一般社団法人「薬事法規マーケティング協会」が提供する薬事チェックツールです。メール登録が必要なので一手間掛かりますが、やくじるしのように使用制限が無く、1回30字以下なら1日に何度でも使えるのが魅力。
ページ上部にある入力欄にメールアドレスを記入し、送信ボタンを押すと、薬事法チェックツールのURLが送られてきます。私はGmailで登録しましたが、特に問題なかったので他のフリーメールでも大丈夫だと思います。登録したアドレスにセミナーの案内が届くそうです。
「嘘偽りダメ、ゼッタイ」が薬事法の考え方
薬事法に該当する商品は表現が非常に難しく、かつ誇張表現は厳しく罰されます。テレビでも健康食品・サプリメント類のCMばっか流れていますよね。隠密同心、暴れん坊将軍を見ているとイヤと言うほど目にします。各種CMでは「アウトじゃないか?」、と感じてしまう表現で効果効能をうたっています。広告代理店も結構大ざっぱだったりするんでしょうか。
薬事法は、基本的に嘘はダメ、偽りもダメ、きちんとした(客観的事実に基づいた)臨床試験結果や各種データが必要です。「○○の効果があるらしいよ」とか、「これで痩せるよ」とか、読者が誤認するような表現類はいっさい認められていません。
「ビタミンCの作用で美肌に」。
ビタミンCといえば美肌効果を浮かべる方もいると思います。上記の文言も特に違和感無いですよね。
しかし、これを健康食品で表現するとNGになります(薬事法チェックツールで確認)。美肌、という単語がアウトだそうで、化粧品で表現するならOKのようです。
んなアホな、と思ってしまいますが、薬事法は本当に複雑なんですね。薬事法ではAが良くてもBはダメ、ということが日常茶飯事です。
こんな風に表現が規制されている法律ですから、完璧に理解しているライターさんはほとんどいないと思います。その記事、本当に大丈夫でしょうか?一度薬事チェックしたほうがいいかもしれませんよ。
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